音・感・和 : 自然音再生の琥珀音響工芸舎
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琥珀音響工芸舎・メールマガジン【東風】
心安らいだり、思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを紹介していきます。毎月1・15日配信です。
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第43号 : 平成18年3月1日
耳を澄まして聞こえてくる自然の響き。思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを見つけてみました。
http://www.onkanwa.com/
(毎月 1・15日配信)
2006/03/01 号
ご挨拶
長い冬もやっと終わりかと思える今日この頃。朝起きて外の温度が10度を超えていた日には思わず春が近づいてきている感を強くしました。まだまだ寒い日もありますが、これからは三寒四温。雨が降るたびに段々と温かくなってくるのでしょう。

それとともにこれから花粉も本格的に飛ぶ季節。今年はいつもより飛散量が少ないだけに少々安心しています。それでも油断は禁物 (^^) 毎年、飛散を感知した日は体がビックリしてダウンしてしまうのですが、今年も同様にダウンしてしまいました。それ以降は目が痒い…鼻が詰まる…と文句を言いながらどうにかこうにかやっているのですが、初日はダウンしてしまうのが恒例になってしまいました。も〜うどうにかならんもんですかねぇ。

とは言いつつ、梅もほころび春が近づいてきています。ちょっとした買い物にも出るのが億劫だった冬も後わずかです。
おすすめCD
Frifot : Sluring
アレ・メッレル, レーナ・ヴィッレマルク
ペール・グッドムンドソン (ヴォーカル, フィドル etc)
( ノルディック ノーツ : DHN1032 )
“自由な足”を意味するフリーフォート。それぞれ素晴らしい演奏家として評価されつつ、1987年からグループとしても活躍している個性・実力派ミュージシャン三人組みです。フリーフォートとしての活動してのタイトルはこれが4枚目ですが、フリフォートとして以外にもジャズ的な要素を強調したものやプログレッシブ的要素を強めたプロジェクトなど行っています。彼らにとってフリーフォートは古き良き時代のスウェーデン音楽を伝えるグループとして位置付けられているそうです。

ここに聞く音楽は、勢い良く流れつつ歌うべきところはタップリと豊かに歌う。彼らのタイトルの中でも最もシンプルな音楽作りでありながら、伝統を感じさせるヴォーカルとフィドルの合奏が独特のアクセントのある変拍子で心地良く伝わってきます。この不思議な疾走感溢れるリズムは和太鼓などで聞くリズムにも似て、元気を与えてくれる演奏です。ゆっくりとした曲も、アルバム・タイトル名の意“煮込み鍋”そのままに、心の心からから温かくしてくれます。
⇒ソフト情報・購入先(Amazon.co.jp)・試聴可

Varttina : Vihma
ヴァルティナ
( RCA Victor Records : 09026632622 )
フィンランドのカレリア地方のトラッド・ミュージックを紹介するフォークバンドのヴァルティナ。ブルガリアン・ヴォイスにも似たパワフルなヴォーカルにフィドルやアコーディオンなどの様々な楽器が絡まり、現代風のアレンジを加えています。彼らのそれまでのタイトルと比べるとポピュラー音楽的要素が強くなっている気もしますが、一曲目などはその配合が見事で将に圧巻。北アフリカのマグレグ調のパーカッションにアクの強い女性ヴォーカルがパワフルに乗っかります。

それぞれの曲が独自の顔を見せ、次々に音楽の見せる風景が変わっていく様子は見事の一言。彼らの一番の特質とも言えるのはパワフルな音楽の推進力。最新の物では、だいぶこなれてきてそれを評価する向きもありますが、まだ荒削りの部分を残したこのタイトルは彼らの強みが一番活かされていると言っても良いかもしれません。
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Gjallarhorn : Grimborg
ヤァラルホーン
( ノルディック ノーツ : DHN1031 )
1997年のデビュー作から北欧のトラッドで注目の的となったヤァラルホーン。その三枚目のアルバムがこちらです。北欧神話を背景にしたテクストを駆使した音楽は、フィンランドとともにスウェーデンの香りも色濃く残した音楽と称されています。フィンランド音楽としてフィドルや伝統楽器を使いつつ、実に鮮やかな音をつむぎ出していきますが、特異な音作りに一役買っているのがディジェリドゥ。オーストラリアのアボリジニの楽器ですが、北欧神話の角笛にも通じる荘厳な響きが素晴らしい効果を出しています。それ以外にも、透き通った伸びのある歌声がまるで、フィンランドの美しい湖のように瑞々しい魅力を放っています。

アルバムのコンセプトはグリム城の迷路を抜け出せた者は幸運を得られるという説話を元にしたもので、それまでのタイトルと比べて深々とした空間を感じさせるゆとりがあります。精神的な部分に光を当てたと賞賛されることが多いのですが、それまでの独自の音作りをより進化させ、内省的な広がりを持った音楽になっているからなのでしょう。
⇒ソフト情報・購入先(Amazon.co.jp)・試聴可
おすすめサイト
蓄音機の専門店 株式会社シェルマン
蓄音機好きで知らない人はいないと言える銀座の老舗中の老舗。SPレコードミニコンサートも開催しています。歴史的にも貴重な蓄音機などがずらりと並んでいるのは壮観。丁寧にまとめられたページを辿るとほとんど博物館気分です。やはり蓄音機の時代はひとつひとつの作り物に美しさと作り手の暖かい心が宿っているのが感じられます。紹介されている写真を見ているだけで心が和んできます。いい時代だったのですねぇ (^^)
ちこんきのたのしみ
蓄音機とSPレコードを紹介。蓄音機の仕組みがとてもわかりやすく紹介されています。中でも≪骨董レコード試聴室≫では、貴重なクラシック音楽の名盤中の名盤が試聴できます。パチパチと針音に乗ったSPの音楽にはたまらない情感があります。
NIPPER CLUB
蓄音機というと思わず思い浮かべるのがニッパー。音を出している蓄音機のラッパを不思議そうに覗き込んでいるあの犬のことです。そのニッパーが描かれ人気者となっていった歴史やニッパーを題材にした様々なグッズを紹介しています。掲示板の≪画像広場≫で皆さんから投稿されるニッパーはどれも可愛らしいです。
インターネットラジオ
Sveriges Radio P2 - Folke (⇒Radio)
全ジャンル総合 (トラッド含む)
フィンランドの伝統音楽からクラシック音楽、ジャズ、世界の民族音楽まで各ジャンル様々な番組が放送されています。24時間オンデマンドのチャンネルはなく、各チャンネルで1時間ほどの番組がアップされ試聴できる形になっています。北欧のトラッドをきちんと紹介しているサイトが無いだけに貴重な情報源です。しかし、民族音楽としての分類であるのは理解できるのですが、フィンランド語のページだけなのでどのチャンネルがどのように分けられているのかいまひとつよくわかりません。どこで試聴ができるのかわかりにくいのもちょっと難 (^^;)

Christian Music Radio
全ジャンル総合 (トラッド含む)
“Christian music”ということでキリスト教圏の音楽を紹介。とはいっても、中身は一般のポップスやロックなどを紹介する総合サイト。なぜに“Christian music”にこだわっているのか( ̄ω ̄;)?回線状態も音も非常に良く、ケルト・トラッドのチャンネルが非常に貴重です。かけているディスク情報も充実しています。
後 記
友人と最も素晴らしい録音は何かと話しをするとき、ステレオよりモノーラル。モノーラルの中でもSP。そのSPを蓄音機で聴く。これ以上贅沢で素晴らしい音はないと言い合っています(^^;)

計測すると明らかに最新の録音が帯域の広さもありますし、ノイズもありません。は“音”としては最新の物が良いに決まっています。しかし“音”ではなく“音楽”としてどちらが魅力的なのかとなると一概にどちらが良いのかと言えなくなります。もちろん最新の物が正しい音でしょう。しかし“正しい音”が心に心地良い音であるのか。なんとも頼りなさげな蓄音機の音を聴いているとそのことを考えてしまいます。

恐らく、音楽を聴く上で最も大切なのは“新鮮な音”ではないかと常々考えています。

CDよりもレコードの方が音が良いとよく言われます。これはある意味で正しくある意味では間違っています。20kHz以上の音がレコードから出るからレコードの方が良いと言う人もいます。これもある意味で正しくある意味では間違っています。再生する際、一定の基準を簡単に保持できるCDの方が“正しい音”を聞かせてくれます。レコードプレーヤーで20kHz以上の音をきちんと再生できるようなステレオ装置はかなり高額な物になってしまいます。そんな高額なレコードプレーヤーでなくても私たちは、レコードの音に心地良さを感じてしまいます。

それは結局、レコードの音が“新鮮”だからなのだと思います。レコード針という演奏家がレコードという楽器を演奏する。レコードはその瞬間瞬間において、新たに演奏が行われています。もしそこで紡ぎだされる音が“正しい”音でなかったとしても、新鮮さはCDとは比べ物になりません。

中でも最もシンプルな形式で新鮮な音を奏でるのが蓄音機です。蓄音機がどうしようもなく懐かしく心地良い音がするのは、それが“正しい”音だからではなく“新鮮な音”だからです。蓄音機の音を聴くたび、この音こそ最も贅沢な音だと感じます。だって、いまこの瞬間に最もシンプルな形で自分のためだけに“新鮮な音”を奏でてくれるのですから。

蓄音機の音にはそれだけ魅了されているのですが、私に取っては禁断の果実 (^^;) 実は私は蓄音機を持っていません。なぜかと言うと蓄音機を持ってしまうとその豊穣な音楽に抜け出れることが出来なくなってしまうことを知っているから。あまりにも魅力的でもどって来れなくなってしまうことを知っているから。あれはいけません、いけません (^^;)

私の「蓄音機の音は最高だよ〜!」との悪魔のささやきに騙されて、深山幽谷に住む仙人のようになってしまった知り合いが何人も。皆さんもくれぐれもご用心の程を。
編集担当:中村 聡

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