音・感・和 : 自然音再生の琥珀音響工芸舎
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琥珀音響工芸舎・メールマガジン【東風】
心安らいだり、思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを紹介していきます。毎月1・15日配信です。
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第51号 : 平成18年7月1日
耳を澄まして聞こえてくる自然の響き。思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを見つけてみました。
http://www.onkanwa.com/
(毎月 1・15日配信)
2006/07/01 号
ご挨拶
傘を手放せない日が続いています。東京は比較的、大雨の被害はありませんが九州などでは大きな被害も出ているところもあるようです。

暑くなってくるとついついビールを一杯やりたくなるもの。最初の一口は何にも変えがたい美味しさがあります。その一口目の美味しさのため最近では、グラスを冷凍庫でキンキンに凍らせています。そうすると泡もきめ細かくなり、実に美味しい一杯を堪能することができます。皆さんもやってみてはいかが?

さて、そのビールを注ぐグラス。皆さん色々とお好みがあると思います。私は薄めのグラスで飲むのが好きなのですが、保冷が効かないのでこの冷凍庫作戦の効果はあまり期待できないのが残念 (^^;) ちょっと厚めのグラスがいいのかなぁと試行錯誤しています。もともとグラス好きなのでそのようなこだわりも出てきます。そういやぁ、夏になるとガラスの盛り皿などで涼気を演出してくれるなぁと思いつつ……。いやはや夏ですねぇ。
おすすめCD
A Century of Avaz: An Anthology
32 Master Singers ( Vocal )
( Mahoor Institute : Number:135 )
1905年から1926年までの伝説的なペルシア古典音楽の名声楽家の貴重な音源を網羅した3枚セットです。民族音楽の中でも特筆すべき魅力を放っているペルシア音楽。その輝きに満ちたその音楽は素晴らしいの一言です。

青い空へ高く高く飛んでいくかのように美しく囀るタハリーフ。ペルシア古典音楽の最も特徴的なものですが、このタイトルでの名演奏家はどれも人間業とは思えないほどの歌を奏でています。音楽から思わず目に浮かぶのはイスファハンの美しい青のタイルとモザイクで彩られたイマーム・モスク。細かく目の詰んだペルシア絨毯。その脈々と伝えられるペルシア文化の伝統の粋とも言える至宝。洗練の限りを尽くした天上の音楽とはこれだと思わせます。録音はさすがに良くありませんが絶対のお勧めです。
⇒ソフト情報・購入先(世界の民族音楽の店 ZeAmi)
⇒試聴先(Mahoor Institute)

Songs of Taherzadeh
Seyyed Hossein Taherzadeh (Vocal)
Darvish Khan (Tar), Bagher Khan (kamancheh)
Akbar Khan (Flute)
( Mahoor Institute : Number:44 )
1882年にイスファファン生まれたセイエド・ホセイン・ターヘルザーデ。1899年にテヘランに移り住み幅広く知られる存在となります。大富豪の息子ジャハギール・ミルツァと知り合い、1900年代当時から何回も録音する機会を持つこととなります。その録音を聞き直して自らの短所を直していったという当時としては最先端のテクノロジーに触れていた演奏家でした。やがて1910年にロンドンに招聘され正規の録音が残され今に伝えられています。1955年に死去するまでペルシア音楽の声楽家として代表的な演奏家でした。

その最初期から珍しく録音に恵まれていた彼ですが、その洗練された音楽の特徴は歌詞を伴わずに高く歌い上げるタハリール。軽々と歌い上げるというよりも強いバネを持った歌い回しが聴いているうちに心を捉えて離さなくなります。音楽に熱さがある素晴らしい演奏家です。
⇒ソフト情報・購入先(世界の民族音楽の店 ZeAmi)
⇒試聴先(Mahoor Institute)

Songs of Eqbal Azar (1)
Eqbal Azar (Vocals), Ali Akbar Shahnazi (Tar)
Abdolhossein Shahnazi (Tar)
( Mahoor Institute : Number:45 )
1866年にイラン北西部のアルヴァンドで生まれたアボルハッサン・エグヴァール・アザール。高名な教師としても名を残しますが、何よりも圧倒的な声量と声域の広さ、声のヴァリエーションは他の追随を許さず当時最も尊敬された声楽家でした。なんと1966年までの長命でペルシア音楽の中心となっていた人物です。

彼の父親は教師でしたが教師としてではなく放牧で生業を立てていたとされています。早くにして父親は亡くなりますが、幼少の頃から放牧の地で囀る鳥たちの歌を真似ることで歌い始めたと伝えられています。歌い始めたその始まりからなのでしょうか。彼の歌は実になだらかで自然な呼吸があります。まるで大地のゆりかごに包まれているかのような感じがしてきます。懐深く奏でられていく音楽は世界の音楽の中でも指折りの存在だと言ってよいでしょう。
⇒ソフト情報・購入先(世界の民族音楽の店 ZeAmi)
⇒試聴先(Mahoor Institute)
おすすめサイト
島津 薩摩切子 【 薩摩ガラス工芸 】 島津興業
ボカシと呼ばれる色のグラデーションが特徴的な薩摩切子。長らくその伝統は途絶えていましたが昭和60年に復元されました。その薩摩切子の作品やその歴史と製造過程の様子などを詳しく紹介しています。
東京カットグラス工業協同組合 江戸切子組合公式サイト
江戸後期からずっと途絶えずに受け継がれた技術。江戸切子の歴史と製造工程を非常に丁寧にたくさんの画像で紹介しています。薩摩切子よりもメリハリがハッキリしているのが江戸切子の特徴です。
江戸切子の店 華硝 東京の伝統工芸品江戸切子の工房兼ギャラリー
江戸切子の店「華硝」による実に美しいサイト。切子の美しさがそのまま伝わってきます。ショップページも充実していますが、何よりもギャラリーページは必見!思わず見とれてしまうこと請け合いです。
インターネットラジオ
AryaLive Entertainment
イラン : ポップス
イランのネットラジオ局。音質は余りよくありませんが、どこにリンクがあるのかわかりやすいです。内容はライト・クラシック風のポップスがメイン。古典音楽の香りも残しながらの音楽はなかなか楽しく聞く事ができます。

Raqs Sharqi
中東 : ベリーダンス
ベリーダンスの音楽を配信するサイトです。音質も回線も非常に良く、たっぷりと楽しむことができます。回線別に分けられたページを進んで[Listen]をクリックすると視聴することができます。シンプルなつくりですが配信している内容は充実しています。

EshgheIranRadio
イラン : ポップス
イランの最新のポップスのヒット曲を配信。音質は非常によく回線も安定しています。インド映画音楽よりも欧米ポップスの影響が強くトルコ・ポップスにやや似ているかも。ローカルな香りは薄いですが、その辺のジャンルが好きなお勧めです。サイトデザインもスッキリしています。
後 記
東京の大学に出てくるまでは鹿児島市に住んでいました。鹿児島と言えば桜島と薩摩の明治維新。小学校の頃から西郷隆盛や大久保利通などの伝記が配布されていつの間にか慣れ親しんでいたものでした。

その中で知れば知るほど明治維新の礎を築いたのは西郷隆盛や大久保利通といった名の知られた志士ではなく、その志士の活躍の場を与えた藩主・島津斉彬公であるということ。

実は薩摩藩。明治維新の前は気概はあるものの哀しいまでの貧乏県。長良川の治水工事を幕府に無理やり任せられ莫大な借金を背負うこととなります。このときの幕府に対しての反発心も明治維新の背景にあったと言われています。しかしその後の薩摩藩は借金に借金を重ねどうにもこうにもならない窮状でした。

その薩摩藩で1851年に藩主となったのが島津斉彬公。蘭学にも明るい人物であったことなどから贅沢で藩の財政を圧迫するのではないかと危惧されていました。しかし逆に富国強兵・殖産興業を推し進め一気に薩摩藩は息を吹き返すことになります。藩主になって7年で急死したため明治維新を目にすることはありませんでしたが、彼が長生きしていたならばそれ以降の日本の歴史は全く異なったものとなったのは確実だとされています。

その斉彬公の偉業として知られているもののひとつが今回紹介した薩摩切子。殖産興業の切り札として作られたものです。明治以降ずっとその技術は途絶えていたのですが、昭和60年に復元され今では鹿児島を代表する工芸品として知られるまでになっています。

この斉彬公の墓所があった福昌寺。一時期は1500名もの僧侶がいた曹洞禅のお寺。今では取り壊されてその後を知ることもできませんが、その場所には現在、玉龍高等学校が建っています。

実はこの私、その学校の出身 (^^;) 学校の裏にはお墓がずらっと並んでいるんです(笑) お寺の上に建てただけに毎年、お坊さんがやってきて法要もあります。それだけにこの斉彬公は遠からぬ縁を感じているお方。

切子を見るとついつい、明治維新での様々な物語とその背景が思い浮かびます。綺麗だなぁと感嘆するばかりの切子の美しさ。綺麗なガラス細工ひとつにもこのような歴史があるんですね。切子に限らず様々な工芸品もその成り立ちを調べるともっと違った魅力が見えてくるかもしれないと思いつつ。
編集担当:中村 聡

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