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琥珀音響工芸舎・メールマガジン【東風】
心安らいだり、思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを紹介していきます。毎月1・15日配信です。
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第67号 : 平成19年3月1日
耳を澄まして聞こえてくる自然の響き。思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを見つけてみました。
http://www.onkanwa.com/
(毎月 1・15日配信)
2007/03/01 号
ご挨拶
「梅は咲いたか桜はまだかいな」。あっという間に春めいてきました。近くの公園を今日歩いてきたのですが梅の花は満開で、本当に心持ちは「梅は咲いたか桜はまだかいな」。

そうは言っても今年の暖冬のせいで本来雪が積もるところではほとんど雪が積もらなかったそうです。そのため雪解け水として潤すはずの水が足りない可能性もあるのだそう。またいつもだと雪によって害虫の卵などが冬を越せずに減ったりしている側面もあるらしいので、今年は害虫被害が多くなるのではないかとの見方も出ているそうです。

この分だと東京では3月15日には桜が開花するのではとの予想も出ています。寒いなら寒いで問題。暖かすぎると暖かすぎるで問題。なかなか難しいものですね。
おすすめCD
新内名曲集
富士松鶴千代、富士松小照(淨瑠璃)
菊沢一千代(三味線)、富士松時之助(上調子)
( Victor : VDR-25164 )
江戸の吉原で一世を風靡した新内。題材としているのは花魁との駆け落ち・心中などの人情劇。2人1組で演奏しながら街を歩く「新内流し」などで江戸庶民の語り物として親しまれました。しかし題材としている内容が内容だけに風紀を乱すとして幕府から禁止されたこともあったようです。

その新内の二大名曲と称されているのが「蘭蝶」と「明烏」。どちらも連綿と切々とした情感漂う名曲です。三味線の繊細なサワリとしなやかでありながらも芯のある唄語り。美女の膝枕で新内を聞きつつウトウトとしてみる。。。。恐らく江戸の遊郭では毎夜繰り広げられる風景だったのでしょう。さぞかし、お江戸は豊かな世界だったのでしょうねぇ。
⇒ソフト情報・購入先(世界の民族音楽の店 ZeAmi)
⇒試聴先(日本の伝統芸能 じゃぽ音っと)

端唄名曲集
市丸(唄)
静子、豊藤、豊静(三味線) 他
( Victor : VDR-25166 )
義太夫節や長唄などの音楽を一般庶民が歌い始めたのが端唄です。義太夫節や長唄のように本格的な唄語りというわけではなく、より親しみやすく、悪く言うと軽くそれっぽくした一種の流行歌といってよいのかもしれません。それだけに、庶民の趣向が生かされるところとなって江戸の粋とでも言うのでしょうか。掛詞を散りばめてあっけらかんとした明るさが魅力であるような気がします。

中でも「さのさ」や「梅は咲いたか桜はまだかいな」で知られる「梅は咲いたか」は名曲中の名曲。演奏しているのは「茶切節」や「天龍下れば」でも知られる市丸で端唄の決定版とでもいえる一枚です。
⇒ソフト情報・購入先(世界の民族音楽の店 ZeAmi)
⇒試聴先(日本の伝統芸能 じゃぽ音っと)

河東節名曲選
山彦節子、山彦綾子、山彦ちか子、山彦久江(淨瑠璃)/山彦貞子、山彦千子(三味線)/山彦康子(上調子)
( Victor : VZCG-117 )
河東節は江戸太夫河東がはじめた「助六」で知られる浄瑠璃。生粋の江戸浄瑠璃として人気がありましたが、江戸中期以降は富裕階級や知識階級の人々が嗜む高級な三味線音楽として、吉原などでもてやされていたようです。

さっぱりと衒いのバチ捌きと腰の据わった語り口。男性的とでも言えるその音楽。そのような情報を知って聞くとあながち恰幅の良い殿様などが酒を嗜んでいる場面にピッタリであるような気がしないでもありません (^^;) 後に山田流箏曲に影響を与えたというだけに箏曲と非常に近しい色合いを持っているといえます。
⇒ソフト情報・購入先(世界の民族音楽の店 ZeAmi)
おすすめサイト
日本の服の歴史 資料 Maccafushigi
「株式会社慈汎倶 (じぱんぐ)ZIPANGU」の中のコンテンツ。奈良・平安朝から、鎌倉・室町・江戸・明治・大正・昭和・平成時代まで。日本の服の歴史の流れを考察し現代の服のできる迄を紹介。画像と綿密に調べられ、服飾の百科事典のようになっています。感嘆することしきり。素晴らしいサイトです。
舞 絽 倶 日本文化と服 ・小物
「株式会社慈汎倶 (じぱんぐ)ZIPANGU」の中のコンテンツ。「みやび(雅)」 「わび(侘)」 「さび(寂)」 「いき(粋)」 「いなせ(鯔背)」 を受け継ぎ、着こなしていくことを提案する舞絽倶 (ブログ)。日本の服の歴史 資料 Maccafushigiと情報が重なる部分もありますが、やはり情報量が圧巻。ブログとして作っているだけに作者の視点がより反映したコラムが素晴らしいです。
粋屋-日本の伝統文様と伝統色
日本の伝統文様・伝統色・重ねの色目を紹介。伝統文様や伝統色を系統的に紹介していますが、興味深いのが襲の色目(かさねのいろめ)の紹介。四季を通じての襲の色目は着こなしのみならずホームページ作りにも参考になりそうです。
色の万華鏡
「和の学校」の中のコンテンツ。染織研究家の吉岡幸雄氏が日本の色にまつわる様々な物語や歴史を紹介。コラム「季の彩〜ときのいろどり〜」は日々の生活風景を切り取った写真がたくさん入って色がどのように生活に溶け込んでいるのかを感じ取ることができます。それというまでもなく専門の染料などの話は素晴らしいの一言。
まなざしの工房[日本の伝統色]
日本の伝統織物の中から格子・縞・絣など和風のフリー素材を提供している「まなざしの工房〜縞・格子のWEB用和風素材〜」のコンテンツ。日本伝統色を非常に分かりやすく紹介しています。辞書みたいにして使うのにお勧めです。
後 記
以前友達と深川江戸資料館に行ったことがあります。その目的は「新内流し」を聞くため。

深川江戸資料館では伝統芸能再現として頻繁に「新内流し」などを実際に演奏家を呼んで再現しています。実はこの深川江戸資料館。江戸の町並みをそのまま再現して、その再現した家々に入って調度品を見たりすることができます。その家の中にいると江戸時代にタイムスリップ!思わず喋る口調も江戸っ子風になってしまいます (^^;)

そんな家で風情を楽しんで、調子になって座布団を枕にしてゴロリ。そうしていると遠くから物悲しい三味線の音が。そうです。「新内流し」です。実は時計を見ながら「新内流し」が始まるタイミングを見計らってゴロリとしていたのでした。その昼寝半分の心持ちの状態で聞こえてくる「新内流し」。これはもう絶品でした ! !

洋服でその深川江戸資料館は訪れていたのですが、途中で家を覗き込んだお客さんが寝転んでいる私を見て「あら、オブジェかと思ったわ」との一言。私がリラックスしていた側面もありますが、思わずそう思ってしまうぐらいいい意味で垣根の低い資料館となっています。

今度行くときは絶対に日本酒を持っていって「新内流し」を聞きながら一杯やってやろうともくろんでいます (^^;)/ 皆さんももし近くに立ち寄る機会がありましたら足を運んでみてはいかがでしょうか。
編集担当:中村 聡

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