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琥珀音響工芸舎・メールマガジン【東風】
心安らいだり、思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを紹介していきます。毎月1・15日配信です。
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第92号 : 平成20年3月15日
耳を澄まして聞こえてくる自然の響き。思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを見つけてみました。
http://www.onkanwa.com/
(毎月 1・15日配信)
2008/03/15 号
ご挨拶
雨の日も何日かありましたが、基本的に三月に入ってから良い天気が続いています。暖かい日差しに心地よい風に春の訪れを感じます。私にとっては花粉症で苦しい時期ではありますが、今年は風向きの加減もあってあまり苦になることなく助かっています。とうきょう花粉ネットの動画表示を見ると実にわかりやすく飛散状況とその風向きがわかります。その風向きを見ながら一喜一憂。

これを見ながら思い出したこと。出身の鹿児島の天気予報では桜島上空1500mの風向きを予報します。というのも風向きによって降灰のある場所が変わってくるため。その風向きを見ながら洗濯物を干すタイミングを見たりしています。当時は普通に見ていましたが、長らく東京にいるとかなり特殊だったのだなぁ、と。

雪国では乾雪・湿雪の違いも天気予報で出ます。いつも何気に見ている天気予報もよくよく考えるとその地方の特徴を示しているものなのだと思うことしきり。
おすすめCD
Spanish Recordings - Basque: Biscay & Guipuzacoa
Alan Romax Collect Recordings
( Rounder : ROUND1772 )
1952年にスペイン人のアラン・ローマクスが残した録音集。スペイン全土の貴重な録音が残されていますが、ここではバスク地方のビスカヤ県とギプスコア県の音楽を集めています。古バスク語で歌われる即興歌、少女たちの歌や漁師たちの歌。山岳のホーンと太鼓のアンサンブルなどなど。どの音楽も非常に素朴で実に清々しい。特に少女たちの歌はシンプルでありながらどこまでの伸びやか。

興味深いのはコンピレーション・アルバムであるのにもかかわらずどの音楽もどこか共通する色合いが残っているところ。いわゆるコンピレーション・アルバムだと学術的な側面が強くなって、資料的なあまり音楽的に感銘が薄くなることがありますが、どの音楽の演奏も生き生きとして聞いていて楽しくなります。何か道をブラブラと歩きながら辺りから聞こえてくる音楽を楽しんでいるかのようです。
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Spanish Recordings - Basque: Navarre
Alan Romax Collect Recordings
( Rounder : ROUND1773 )
アラン・ローマクスが残した録音集・バスク編の二枚目。こちらはバスクの中でも山岳地域に位置するナバーラ州に残る音楽を集めたものです。この地域は美しい谷が多く有ることでも知られています。言語的にはスペイン語も公用語となっているため一枚目の地域よりはやや 混合の度合いが強まっているといえる地域です。

その地域性からでしょうか。多くの歌がスペイン語で歌われています。そのためある意味、一枚目のアルバムで聞かれた独自の統一感はやや薄れています。いうなればヨーロッパ全般の素朴な田舎に残っている音楽といったところ。しかしながらそれは一枚目のアルバムを聞いて比較すること出てくる感想。一枚目と比較しながら聞くことで興味をそそる内容となっています。ある意味、学術的聞き方になりがちの部分がありますが、なかなか聞いていて楽しいのも事実。
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Tricky : Kepa Junkera
ケパ・フンケラ ( トリキティシャ )
( Alter Pop : ERPCD5928 )
1965年にバスク地方ビスカヤ県に生まれたトリキティシャ(ダイアトニック・アコーディオン)演奏家のケパ・フンケラ。1987年のデビュー以降、伝統にとらわれない新鮮な演奏で活躍。グラミー賞も受賞したことがありバスクを代表する音楽として知られています。

最近のバスク地方は独自の文化を持つといいながらも実際には、スペインとフランスの影響を色濃く受けてその色合いも薄れつつあるのも事実なようです。 ある意味、ヨーロッパの中でもその特殊な位置に有ることから、結果的にヨーロッパ全般を客観的な立場を取れることになっているのかもしれません。そのためヨーロッパ全般におけるトラッド演奏の潮流の中でももっとも中間、良い意味で当たり障りの無い心地よい音楽となっていると言えます。衒いの無さが素晴らしく、うっすらと午後のひと時、BGMとして聞くにはもってこいです。
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おすすめサイト
桜 サクラ sakura 全国のお花見名所100選
全国のえりすぐりの桜の名所を紹介。その名所の中でも屈指の桜の名木とされる五大桜などの紹介から、代表的な巨桜、夜桜などを非常に丁寧にわかりやすく分類しています。雑学の情報も非常に充実していてお勧めです。
全国桜最前線 ケーブルテレビ局合同企画
全国のケーブルテレビ会社などが共同で配信する全国の桜の開花状況。ライブカメラで24時間配信。撮影した桜写真を投稿できる桜写真館も。ライブカメラ設置場所の地図なども見やすいです。
桜・花見ライブカメラ リンク集
全国の桜や花見が見れる、或いは見れる可能性のありそうなライブカメラ・ライブ映像が掲載されているサイトを、都道府県別に、 簡単なコメント・評価付でご紹介。これから花見に出かけようと予定した際、大体の按配を知るためにも貴重なリンク集です。
後 記
スペイン北部、フランスとの国境に位置しているのがバスク地方です。知られているところではピカソの名画ゲルニカはこのバスクの地方都市での事件を扱ったものであったり、イグナチオ・デ・ロヨラやフランシスコ・ザビエル、そしてボレロで知られるラヴェルもバスク人です。

このバスク。スペインとフランスの影響を受けた文化を残していますが、そのルーツは現在のヨーロッパの人々が住み始まる以前に遡るとされています。そのことから独自の言語と文化が残されていますが、中でも知られているのがバスク料理。日本ではそこまで知られていないようですが、スペインの料理の中でも特に美味しいと評判が高いとされています。

豊かな海産物にも恵まれているバスク地方では、男性だけの食道楽の会が催されそれぞれその腕前を競うのだそう。その名物料理の中でも知られているのがカツオ・トマト・ジャガイモを煮込んだ具沢山スープの“マルミタコ”。漁師料理の代表的なものとされ、唐辛子もピリリと効いてなかなか美味しいものだそうです。今度試しに作ってみることを考えているのですが、カツオはナマリでも代用できたり、シーチキンでもできるらしい模様。

この“マルミタコ”。トマトもジャガイモも唐辛子もすべて新大陸から入ってきたもの。ヨーロッパの中でいち早く新大陸を目指したスペインをある意味象徴する料理なのかもしれません。しかし、よくよく考えるとスペイン料理をはじめイタリア料理など地中海沿岸の地域の料理はトマトをタップリ使っています。というよりもトマトなしでは成り立ちません。そこで不思議なのが新大陸以前の料理はいったいどんなものだったのかと。

海外の文化に触れるときいつも思うのが、その文化の理解はまずはその国の食べ物を食べてから!ということ。その国の庶民的な食べ物にはその国の風物・風俗・感性が詰まっています。海外旅行しても地元の人たちが食べているものを食べずにコンチネンタル料理を食べている人たちを見ると実にもったいないなぁと感じてしまいます。たとえば想像してほしいのですが、納豆を美味しい美味しいと食べたり、「やっぱり蕎麦には日本酒だろ」と言う外人さんがいたら「こいつわかっているな」と思いませんか?やっぱり同じものを食べてから理解は始まると思います。

しかしトマトとジャガイモによって食文化がまったく変わってしまったヨーロッパ。いま現在の姿がずっと昔からある物だと考えがちですが、実際には歴史を遡るとまったく予想だにしない姿であったりするのでしょう。その象徴的な料理が、ヨーロッパにもともと居住していたバスク人の名物料理になっている。不思議な感覚がしますが、トマト・ジャガイモ以前のバスク料理はどんなものだったのだろうか思うことしばし。
編集担当:中村 聡

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