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琥珀音響工芸舎・メールマガジン【東風】
心安らいだり、思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを紹介していきます。毎月1・15日配信です。
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第94号 : 平成20年4月15日
耳を澄まして聞こえてくる自然の響き。思わず笑みを浮かべてしまう音楽などの情報、サイトを見つけてみました。
http://www.onkanwa.com/
(毎月 1・15日配信)
2008/04/15 号
ご挨拶
春の桜の季節も終わり、運動をするとちょっと汗ばむぐらいの季節になってきました。ゴールデンウィークに向けて新緑が芽吹き始めています。

昨年、ミニ盆栽で購入していたものも新緑が出て眩しいほど。さほど寒くない時期に一気に葉が落ちてしまったので、一時期は枯れてしまったのかと心配していましたが、ずっと水をやり続けていたのが報われたよう。ひとつの命をちゃんと繋ぐことができたと喜んでいます。

小さな木々に限らず落葉していた街路樹も初々しい緑をちょっとだけ顔を出しています。その様子は実に恥ずかしそう。だけれどこれからあっという間に風に大きくざわめく繁りとなるのでしょう。その新緑の気持ちのよい季節。もう直ぐです。もう春だ春だと言っている場合じゃないですね。
おすすめCD
ウイグルのムカーム : シルクロードの宝石
新疆ムカーム芸術団
( キングレコード : KICW1092 )
西域と呼ばれ、シルクロード交易の要衝の地であったのがタリム盆地。テュルク系民族が多いことから古くはトルキスタンと呼ばれてきた地域です。今ではイスラーム化が進んでいますが、中国の支配下に組み込まれたのは清朝から。それまでは匈奴・突厥・ウイグルなどの拠点として独自の文化を持った地域です。

その歴史的・文化的背景からもトルコ・アラブ・ペルシャの古典音楽の影響も見られると称されることも有るムカーム。旋法と訳されることの多いムカームですがウイグルでは12種のムカームが知られるところとなっています。どのムカームも実際に演奏する場合は軽く2時間ぐらい演奏されるようです。ここで演奏されているのは新疆ムカーム芸術団が来日したときに録音されたもの。スタジオ録音だけに非常に綺麗に整えられ緻密な仕上がりになっています。ちょっと空気感が薄れがちな部分がないとは言えないでもないですが、最初に手に取るものとしてオオスメです。
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The Muquam of The Dolan : Music of the Uighurs from the Taklamakan Desert
Various Artists
( Inedit : CD W 260126 )
昔、NHKで放映されていた“シルクロード”。その中で印象に残っていたのが西域の市場(バザール)で積み上げるように売られていた様々な果物。タクラマカン砂漠周辺のオアシスで育てられる果物は甘みが増して実に美味しいそうです。

交易の要衝であるからでしょうか。所々でモンゴル、ペルシア、中国の香りが漂うのがウイグルの音楽。各地域の音楽の香りが漂うとは言いながら幹となっているのは軽快に疾走するような音楽の流れ。大らかに、そして晴れやかな歌い上げられる歌と弦楽器・打楽器。歴史的に遊牧を生業にしている人々も多いことも背景としてあるのでしょう。古の人々が旅を続ける間に耳にしていた音楽なのかと思いを馳せてしまう何かが確かにあります。

ここでの演奏はタクラマカン砂漠西端カシュガル近くのメルケトとヤルカンドで伝えられているドランムカム。素朴でありながら腰の強さを持つ太鼓のリズムと力強い男声の合唱。聞いているうちにどうしようもなく心揺さぶられる率直さを持っています。その音楽の魅力は高く評価され、フランスをはじめヨーロッパなどでも公演を行い、世界無形文化遺産に指定されてもいます。そのパリ公演のライブを納めたのがこのアルバム。名演・名盤と言って良いです。ウイグル音楽の演奏で一番のお勧めです。
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Music of The Uighurs : Traditions of Ili and Kashgar
Various Artists
( Inedit : CD W 260113 )
近年では大掛かりな油田開発で注目され工業も盛んになっている新疆ウイグル自治区。それだけに多量の工業用水が必要なため地下水の減少、これまで培われてきた土地の利用方法を知らない漢民族の大量流入により塩害などが深刻になっているそうです。特に塩害はピンとこないかもしれませんが、砂漠化の一番の元凶となっているだけに黄砂の被害を受ける日本としても人事とは思えないところです。

シルクロード最大の難所、タクラマカン砂漠を抜けサマルカンドに向かう前、ホッと一息を付くこととなっていたのがカシュガル。シルクロードの中でも特に各地域に向かう要衝の地となっていただけにウズベク音楽の中でも特にエキゾチックで各地域の音楽を混然とした魅力を放っています。良くも悪くも外連味タップリなヴォーカルの歌いっぷり。それに不思議なまでにしっとりと寄り添う器楽。中東音楽の香りを持つ歌声と東アジアの佇まいもする器楽とが不思議なバランスを保っています。非常に興味深く、なぜかしら癖になる魅力を持つ音楽です。
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おすすめサイト
紅茶水楼館
紅茶に関する様々な情報を掲載する紅茶専門サイト。紅茶の淹れ方から専門的な知識まであらゆる情報を詳しく紹介。中でも「紅茶レポート・試飲記録」はもの凄い情報量。購入の際には非常に参考になります。紅茶関係の個人サイトの中では随一。ページデザインも秀逸で素晴らしいサイトです。
日本紅茶協会
日本で取り扱っている紅茶の大元、日本紅茶協会のサイト。各種セミナーや研修、インストラクター養成などを行っています。プロ向けの専門的な情報だけでなく、「紅茶百科」の情報は一般の人でも楽しめ充実しています。特に季節の美味しいレシピを見ると様々な紅茶の楽しみ方が紹介されています。
紅茶散策
「紅茶は飲むけれど、よくは知らない」という人向けに丁寧にわかりやすい情報を紹介しているサイト。デザインは素人っぽさが残っていますが、逆にそれが手作りの味わいが感じられ、リラックスしながらのんびりとページの散策を楽しむことができます。
後 記
大学の時、ネパールからダージリンに抜けるバスの旅をしたことがあります。お昼過ぎにカトマンドゥを出発し一日かけてダージリンに至るという旅。このルート。後で知ることになったのですが、世界のバス旅行の中でも屈指の悪路で有名なところだったようで、夜は中々大変でした。というのも、寝ているうちに頭を窓に天井にゴツンッゴツン!

元々どんなところでも寝れるタイプなのと、疲れてもいたのでめげずにグッスリと熟睡していましたが、翌朝起きると頭の形が (^^^;)。。。ほぼ全域でたんこぶができていいました。つくづく、これだったらヘルメットを被っておいたほうが良かったなと。。。ダージリンでは実に涼しく心地よい気候でした。遠くにヒマラヤ山脈も見えたり中々の眺望も楽しむことができました。

そのインド=ネパール旅行の際、いつもチャイを飲んでいました。しかしこのチャイ。いまではずっと昔から飲まれていたものなのだろうと考えがちなのですが、実際は実に歴史が浅いもの。

中国から茶を一方的に輸入していたイギリス。悪名高いアヘン貿易で茶を輸入していたわけですが、19世紀半ばにはどうにかしてインドで茶の生産を試みることとなります。元々は中国の茶の苗木を密輸して移植を試みようとしていたようです。その同時期にもたらされたのがアッサムで茶が作られているとの情報。結局、中国からの苗木はほとんど役に立たずにアッサムの茶が採用されて今に至っているそうです。

現在のこれほどまでの名産地として確立するまでは、色々とあったようです。特に中国からインドへ!ということで投機筋が熱狂し、確実に儲かるとの話で20世紀に入るとバブル状態になっていたそうです。しかし結果としてはインドの生産が過剰となってバブル崩壊寸前にまでになったのだそうです。

そこで急遽取り入れられた案がこれ。地元のインド人に余った茶を飲ませてしまえ!というもの。実はそのとき初めて、インド人はお茶を飲み始めることとなったのだそうです。初めはイギリス人に無理やり飲まされて嫌がっていたようですが、今ではこの有様(^^;) イギリスのわがままで始まったチャイもせいぜい100年の歴史しかないのですね。人からこの話を聞いたとき、不思議な感覚にとらわれたことを思い出します。

最近では中国茶が何かと話題になっています。この中国茶もインドの生産が始まったことで20世紀初頭にほぼ壊滅状態になったもの。その状態からやっと回復してきたのがここ30年といったところのようです。

その歴史・来歴を調べると付随的な知識が色々と絡まりあって、今までは見えてこなかったものが見えてきたりします。当然と思っていた風物も実際には浅い歴史が無かったり。以前紹介したトマトやジャガイモが世界中で広まって歴史が浅いのと同様、茶の歴史も案外浅い。そう考えるとそれ以前の世界では物事の見え方というのはまったく違っていたものなのかもしれないと思えたりします。

当然と思っているものもよくよく調べるとそうではなかったり。不思議なものですね。
編集担当:中村 聡

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