自然音のソースとして納得できる物はなかなか見つからないのが実情なのですが、密かに自然音のリファレンスソースとして使用していたのがこの『禅〜只管打座』です。
このCDは、曹洞宗大本山永平寺の一日の風景を録音したものです。境内に朝を知らせる“振鈴”から一日は始まります。無駄を排した静寂と共に修行者の心まで伝わってくる音の風景がしっかりと記録されています。
その音をかけっぱなしにしているだけで「ありがたや、ありがたや……」と手を合わせたくなりますが、聞き物は“Track 2”の『永平寺の朝 暁天(ぎょうてん)坐禅』。しとしとと降りしきる雨音と遠くに聞こえる川のせせらぎ。そこに荘厳な鐘の音が入ります。
録音は1970年11〜12月です。一般に録音は、新しいものが良いとされていますが、個人的には様々な処理/加工がなされた最新録音よりもシンプルで率直な音を残した1970年以前の録音に心惹かれます。もちろん当時のことですから、大掛かりな録音機材を持ち込んで録音したのではないのでしょう。そのため、テープのよれなどの問題はありますが、余計な機器を通していない率直な音が残っています。
ここで紹介した“Track 2”『永平寺の朝 暁天(ぎょうてん)坐禅』以外にも、聞いているだけで色々な刺激を与えてくれるものばかりです。解説書も非常に充実していますので、試しに手にとってみてはいかがでしょうか。
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