音・感・和 : 自然音再生の琥珀音響工芸舎
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琥珀音響工芸舎のおすすめソフト おすすめソフトを紹介するページです。皆さんに是非とも耳にしていただきたい音楽などを新旧取り揃えて紹介します。
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世界各国の古典音楽には、ポピュラー音楽からは感じ取ることのできない格調の高さと、優雅な音楽が数多くあります。中でも思わず心を落ちつけて聞き入ってしまう音楽をご紹介します。
民族音楽・ワールドミュージック :  [ 1 ]  [ 2 ]  [ 3 ]  [ 4 ]  [ 5 ]  [ 6 ]
Michael Coleman : The Enduring Magic
Michael Coleman ( Fiddle )
( Claddagh : CHCD008 )
1891年にアイルランドの南スライゴー郡キラヴィルに生まれ、54歳でこの世を去ったマイケール・コールマン。アイルランドのフィドル音楽の礎を築いた人物として伝説となっている演奏家です。それまでのフィドルから考えられなかった超絶的テクニックは、一世を風靡しました。そのスタイルはスライゴー奏法と称され、いまではアイリッシュ・フィドルの代名詞にまでなっています。1914年にアメリカに移住しそこから新しい音楽を配信し続けます。ラジオやレコードが広まったことが、離れた場所で活躍しつつも祖国へ影響が広がる要因になっていたようです。

ここでの録音は、彼の偉業を称えて設立された“Coleman Heritage Centre”によるもの。その鮮やかで軽やかなテンポ感。さりげなく、いきいきと。ギネスビールを片手に、気の置けない仲間と一緒にワイワイやりながら乾杯。その音楽からはパプの楽しいおしゃべりと笑い声がそのまま聞こえてきそうな様子が目に浮かぶようです。実に素晴らしいです。

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Shadows on Stone
Matt Molloy ( Irish Flute )
( Virgin : 8420532 )
アイルランドの音楽大使として知られるチーフタンズ。そのチーフタンズのアイリッシュ・フルート奏者として活躍しているのがマット・ モロイ。8歳から演奏を始め17歳の頃にはアイルランド全土のフルート選手権で優勝し、1979年からチーフタンズに参加するようになります。そのマット・ モロイで知られているひとつが、自ら経営している“Matt Molloy's Bar”。お店ではコンサートや録音も頻繁に行われ、アイルランド音楽愛好家の中ではとても有名なお店となっていること。日本からも多くの音楽ファンがその暖かなお店の空気に触れるために訪れているようです。

その演奏は、落ち着いた響きを持ちながら細かな装飾音が入りパワフルな物。確かに1980年代の物は心地良いテンションが張って、穏やかな聞かせる部分と浮き立つ演奏とのバランスが取れたものとなっています。しかし今回紹介しているのは、1996年のもので枯れた趣が出てきています。何よりもスローな曲が懐深くゆったりと包み込んでくれるようです。穏やかに流れる川の流れのように。壮年期の活力ある演奏も良いですが、この演奏を聞いていると日向ぼっこしているお爺ちゃんから昔話を聞かせてもらっているような気持ちになってきます。
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Live in Seattle
Martin Hayes ( Fiddle )
Dennis Cahill ( Guitar )
( Rank Up : RUCD036 )
聞いていて楽しく踊りだしてくるような元気な音楽。それがアイリッシュ音楽の基本と言えるでしょう。往年の演奏家のものもゆったりとしながらも元気が湧き出てくるもの。その中でクレア州の伝統を受け継ぐと言われているマーティン・ヘイズのフィドルの演奏を初めて聞いたときは新鮮な驚きでした。

実に控えめで優雅。繊細で気品があり、高貴な味わい。それでいてどこまでも自然。ゆったりとしたテンポで静かに静かに、そして確実に高まっていく。そのフィドルの特徴としては、弓が弦から全く離れることなく音と音とがすべてひとつの線で繋がっていることです。まさかそのような音楽がアイリッシュ音楽で行っている演奏家がいるというのは予想だにしなかったので驚きでした。静かに美しい名演です。
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Spring The Summer Long
Aly Bain ( フィドル )
Phil Cunningham ( アコーディオンetc )、etc
(Music Plant : RUCD124)
スコットランドの二人の大ベテラン演奏家、アリィ・ペインとフィル・カニングハムによるトラッド演奏。この二人は、圧倒的な早弾きの技量の持ち主でもありますが、能ある鷹は爪隠す (^^) ここでは、スロー・テンポの曲を主体として、この二人でしか出すことのできない、実に味わい深い滋味溢れる音楽が紡がれていきます。

国内版の帯でも書かれていますが “美しく泣ける” との言葉がピッタリ。このような演奏だと一歩間違えると、単なるイージーリスニング的なものになる危険性があります。しかし二人の演奏にはリラックスしながらも、スッキリとした格調が感じられます。それは、恐らく長い演奏生活で蓄積された何かが醸している気品なのでしょう。

音楽に身をゆだねつつ、いつのまにか染み渡ってくる音楽。聞いているうちに、優しく幸せな気持ちになってくること間違いなし!数多く発売されているトラッドの中でも飛び抜けて上質なアルバムとしてお勧めです。
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Frifot : Sluring
アレ・メッレル, レーナ・ヴィッレマルク
ペール・グッドムンドソン (ヴォーカル, フィドル etc)
( ノルディック ノーツ : DHN1032 )
“自由な足”を意味するフリーフォート。それぞれ素晴らしい演奏家として評価されつつ、1987年からグループとしても活躍している個性・実力派ミュージシャン三人組みです。フリーフォートとしての活動してのタイトルはこれが4枚目ですが、フリフォートとして以外にもジャズ的な要素を強調したものやプログレッシブ的要素を強めたプロジェクトなど行っています。彼らにとってフリーフォートは古き良き時代のスウェーデン音楽を伝えるグループとして位置付けられているそうです。

ここに聞く音楽は、勢い良く流れつつ歌うべきところはタップリと豊かに歌う。彼らのタイトルの中でも最もシンプルな音楽作りでありながら、伝統を感じさせるヴォーカルとフィドルの合奏が独特のアクセントのある変拍子で心地良く伝わってきます。この不思議な疾走感溢れるリズムは和太鼓などで聞くリズムにも似て、元気を与えてくれる演奏です。ゆっくりとした曲も、アルバム・タイトル名の意“煮込み鍋”そのままに、心の心からから温かくしてくれます。
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Bellow Poetry : Maria Kalaniemi
マリア・カラニエミ ( アコーディオン )
ウッリ・ヴァリス ( ギター )
( Aito : AICD006 )
フィンランドのトップ・アコーディオン奏者マリア・カラニエミとその夫のウッリ・ヴァリスとのアルバムです。二人で演奏してはいますが、実際には二曲を除いてマリア・カラニエミのソロ演奏。フィンランドの神話「カレワラ」や羊飼いの歌、フィンランドのジプシー音楽やスウェーデン民謡などを題材としています。それだけに彼女の数多く発売されているタイトルの中でも、一番オーセンティックなものとなっています。

彼女の演奏の特徴として早いパッセージを軽やかに転がしていくところがあります。しかしこのタイトルでは彼女のもうひとつの側面、透明な静謐さが生かされています。その静謐さは、まるでどこまでも静かで澄み切った青い空が続いていく北欧の空を感じさせます。民謡的要素が非常に強くなっているだけにフィドルなどで聞くパッセージが聞こえてきます。しかしフィドルなどよりも透明で息の長い表現ができるアコーディオンの利点が最大限に生かされています。

山の奥深くまで森を分け入り、ふと佇むとそこに聞こえるのは静まり返った静謐な響き。それと時々遠くで聞こえる鳥たちの高い声。森の中に入ると人間がいなかった世界はどれほど静けさに満ちていたのか……。そんなことさえ感じさせるなぜか懐かしい音楽。光と音の“あわい”が描かれたお勧めの一枚です。
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Varttina : Vihma
ヴァルティナ
( RCA Victor Records : 09026632622 )
フィンランドのカレリア地方のトラッド・ミュージックを紹介するフォークバンドのヴァルティナ。ブルガリアン・ヴォイスにも似たパワフルなヴォーカルにフィドルやアコーディオンなどの様々な楽器が絡まり、現代風のアレンジを加えています。彼らのそれまでのタイトルと比べるとポピュラー音楽的要素が強くなっている気もしますが、一曲目などはその配合が見事で将に圧巻。北アフリカのマグレグ調のパーカッションにアクの強い女性ヴォーカルがパワフルに乗っかります。

それぞれの曲が独自の顔を見せ、次々に音楽の見せる風景が変わっていく様子は見事の一言。彼らの一番の特質とも言えるのはパワフルな音楽の推進力。最新の物では、だいぶこなれてきてそれを評価する向きもありますが、まだ荒削りの部分を残したこのタイトルは彼らの強みが一番活かされていると言っても良いかもしれません。
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Gjallarhorn : Grimborg
ヤァラルホーン
( ノルディック ノーツ : DHN1031 )
1997年のデビュー作から北欧のトラッドで注目の的となったヤァラルホーン。その三枚目のアルバムがこちらです。北欧神話を背景にしたテクストを駆使した音楽は、フィンランドとともにスウェーデンの香りも色濃く残した音楽と称されています。フィンランド音楽としてフィドルや伝統楽器を使いつつ、実に鮮やかな音をつむぎ出していきますが、特異な音作りに一役買っているのがディジェリドゥ。オーストラリアのアボリジニの楽器ですが、北欧神話の角笛にも通じる荘厳な響きが素晴らしい効果を出しています。それ以外にも、透き通った伸びのある歌声がまるで、フィンランドの美しい湖のように瑞々しい魅力を放っています。

アルバムのコンセプトはグリム城の迷路を抜け出せた者は幸運を得られるという説話を元にしたもので、それまでのタイトルと比べて深々とした空間を感じさせるゆとりがあります。精神的な部分に光を当てたと賞賛されることが多いのですが、それまでの独自の音作りをより進化させ、内省的な広がりを持った音楽になっているからなのでしょう。
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Prisme
Annbjorg Lien ( ハンダルゲンフィドル )
(KORUNA MUSIC : MPKM008)
北欧ではハンダルゲンフィドル(ヴァイオリンの一種)によるトラッド演奏が盛んです。中でもノルウェーを代表する女性フィドル奏者がアンビョルグ・リーエン。1971年生まれの彼女は、15歳にしてTVで『天才少女バイオリニスト』として一躍注目を集め、レコードデビュー。それ以降も、活躍の場を広げ世界各地で演奏をしています。

伝統的なトラッド演奏としては、まだまだ味わいが欲しいところがないわけではありません。しかしながら、何よりも彼女が素晴らしいのは、スタイリッシュで若々しい音楽を奏でていくところです。音楽がしなやかにいきいきと跳ねていく感があります。

私はフィドルだけだとどうしてももう少し多彩なパレットが欲しくなります。ここでは、正統的トラッド演奏よりもポップな色合いが強いのですが、若いときにしかできない音楽がここにはあります。ポップスの要素を取り込むことで色彩も豊かで聞いていて変化に富んでいます。伝統音楽とポップスの要素が非常に良いバランスで取れています。

これから正統的トラッド演奏でも一層の円熟味を増していくのでしょうが、彼女の長所が最大限に引き出されたアルバムです。
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カンテ・フラメンコの女王
ニーニャ・デ・ロス・ペイネス ( ヴォーカル )
(ライスレコード : SSR-432)
南スペインのアンダルシア。そこで発展してきたジプシーによるフラメンコ音楽。ジプシーが何処からやって来たのか諸説紛々ありますが、中近東・北アフリカの影響が色濃いことは確か。その雑駁な文化の交じり合いの中から産まれたフラメンコは、イスラーム文化圏とヨーロッパ文化圏との派境にある音楽といってよいのかもしれません。

そのフラメンコ音楽で、最高の女性歌手と称されているのがラ・ニーニャ・デ・ロス・ペイネス。フラメンコの歌というと情熱的なイメージが先行しますが、ここに聴く歌声はもちろんその情熱的な部分も十分にありますが、それ以上にしなやかで優雅ささえ感じます。そして何よりも声にバネがあリます。

しなやかでありながらバネのある歌声を聞いているとイスラーム音楽との距離の近さを強く感じます。これだけバネのある歌声だと踊っているほうも、気迫注入!チカラ百倍 !! でいつもよりがんばってしまうのかなぁと思うことしばし (^^)
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Grandes Figures Du Flamenco
ラモン・モントーヤ ( ギター )
( Le Chant Du Monde : LDX274879 )
もともとカンテ(ヴォーカル)の伴奏でしかなかったフラメンコギターを独奏楽器としての地位にまで引き上げた最大の功労者、ラモン・モントージャ。1879年生まれの彼は若い頃から才能を発揮し、1910年代からはモントージャ自身が"あらゆるフラメンコ・カンテの達人"と称したチャコンの伴奏を15年間務め、最高のコンビとして今では伝説となっています。

その音楽は、万全のテクニックと共に、歌に合わせながら発展したきただけに、音楽が常に呼吸をしています。そのため、聞き手も音楽に身を委ねながらも、ゆったりとした余裕のある呼吸ができます。それと共にギターの調べからフラメンコの歌の節々が聞こえてくるようです。録音は古いものですが、十二分に聴きやすいものとなっています。どの演奏も素晴らしいものです。ギターファンには、是非とも聴いてみていただきたいタイトルです。
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Czech Folklore / Moravian Love Songs
Zuzana Lapcikova (Vocal, ツィンバル)
(オフィスサンビーニャ : TS4026)
東欧の国々の音楽を聞いてみると野趣が残りながらも非常に素朴で、率直な表現が今でも数多く残っているのが感じられます。もちろん洗練された都会的な音楽も魅力的ではありますが、真摯で誠実な音楽もまた変えがたい魅力を放っています。

ここで紹介するのは、チェコの東側に位置するモラヴィアの音楽。モラヴィアの音楽は、ギリシアやトルコからの影響と共に、西欧の影響も受けているとされています。中でもポピュラー音楽はよりモダンな傾向を持ち、西欧の影響が色濃くなりつつありますが、まだ一般に受け入れられているのは、トラディショナルな音楽の要素を色濃く残したものです。

ズザナ・ラブチーコヴァーは、モラヴィアに伝わる民謡などを小さい頃から身に付けた音楽家です。モラヴィアや東欧で特徴的な楽器であるツィンバル(ツィンバロン)の演奏とヴォーカルでその音楽を聞かせています。何よりも素晴らしいのがその涼やかで透明感に満ちた歌声。その歌声に、穏やかに心が慰められていくかのようです。その歌声と共に、軽やかで澄み切ったツィンバロンの音……。非常に良質な形でリフレッシュされた伝統音楽とでも言えるでしょう。

途中で男声合唱の癖のある表情も出てきますが、それもまた聞いているうちに音楽空間の彫りを深くすることに帰依しています。その癖のある重みも、いつの間にかしっくりと実を持って体に染み込んできます。ほとんど一般では知られていない演奏家ですが、その落ち着きを持った癒しの歌声は是非耳にして欲しいものです。
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⇒公式サイト(http://www.zuzanalapcikova.com/)
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Well Tampered Accordion / Guy Klucevsek
ガイ・クルセヴェク ( アコーディオン )
( Bomba : BOM24023 )
ペンシルヴァニア州のスロヴェニア移民のガイ・クルセヴェク。小さい頃から移民コミュニティの中でアコーディオンによるポルカを聞きながらその音楽的素養を深めていったといいます。1980年代からは、ジョン・ゾーンやイクエ・モリといった音楽家と共にNYのダウンタウンを活躍の拠点とし、世界のアコーディオン音楽の向上に寄与したとして高く評価されています。

このタイトル名は、バッハの平均率クラヴィーア曲集をもじったもの。そのタイトル曲も良いのですが、米傑作小説に刺激を受け作られた前半の2曲は、特に素晴らしいです。しっとりと味わい深い音楽が、ゆったりと流れます。その音楽の中には、かすかに哀愁を帯びた響きも。静かに耳を傾けていると、何か懐かしい気持ちになることでしょう。
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